マクドナルドのTOPIX採用はうれしい。それでも私は、事業の数字を見続けたい

お金と将来への備え

マクドナルドのTOPIX採用を、私はうれしく感じました

TOPIXの見直しで、日本マクドナルドホールディングスの新規採用が決まりました。

私はこの銘柄を保有しているので、知らせを見たときは素直にうれしく感じました。自分が持っている会社について、これから見ていく材料が一つ増えた。そんな感覚です。

ただ、TOPIXに採用されるとは、どのような意味なのでしょうか。

うれしい知らせだからこそ、私は仕組みを確かめておきたいと思いました。

私が言いたいのは、指数に選ばれたことと会社が稼ぐ力は分けて考えたい、ということです。期待は持ちます。ただ、その期待は事業の数字で確かめていきたいと考えています。

新TOPIXは、何を基準に銘柄を選ぶのでしょうか

TOPIX(東証株価指数)は、日本の株式市場全体の動きを表す代表的な指数です。

見直し後の新規採用には、主に二つの基準があります。

一つは、年間売買代金回転率です。これは、市場でどれだけ活発に売買されているかを表す指標です。

もう一つは、浮動株時価総額です。浮動株とは、市場で売買される可能性が高い株のことで、その株数に株価をかけた金額が浮動株時価総額です。

採用された後、指数の中でどれだけの重みを持つかも、浮動株時価総額をもとに決まります。

ここで私が押さえておきたいのは二つです。

売買が活発というだけで選ばれるわけではないこと。そして、利益や成長性を直接採点して選んでいるわけでもないことです。

この基準で選び直すことで、TOPIXの顔ぶれは変わります。新しく加わる会社だけでなく、指数の中での重みが段階的に小さくなる会社もあります。

「約4割減」と移行措置をどう受け止めるか

今回の見直しは「構成銘柄が約4割減る」と紹介されることがあります。

ただ、一斉に減るわけではありません。

継続基準を満たさなかった683銘柄は「移行措置」の対象になります。2026年10月末から2028年7月末まで、8段階に分けて指数上の重みが下げられていく仕組みです。

さらに、2027年10月の再評価で継続基準を満たした銘柄は、その時点で引き下げが止まります。2028年7月末の構成銘柄数は、986銘柄に再評価で残る銘柄を加えた数になる見通しです。

市場で存在感のある企業をより重視する指数になることに、私は期待しています。

ただ、それは「利益を伸ばす会社だけが残る」という意味ではありません。選ぶ基準は、市場での規模と売買の状況だからです。

だからこそ、保有しているマクドナルドについても、採用されたことと事業の状況は分けて見たいと思います。

保有するマクドナルドで、これから見たいこと

まず見たいのは、売上の中身です。

会社の公式の月次セールスリポートによると、2026年1〜9月の既存店の動きは次のとおりでした。

指標前年同期比
既存店売上高+6.0%
既存店客数+2.2%
既存店客単価+3.7%

既存店売上高とは、一定期間以上営業している店舗だけで前年と比べた売上です。新しく出店した店舗の影響を除いて、もともとある店の勢いを見ることができます。

今回の数字では、客数と客単価の両方が前年を上回っています。

「売上が増えた」という一言だけでは、来店する人が増えたのか、一人あたりの購入額が増えたのかは分かりません。分けて見られることに、私は意味を感じます。

ただし、客単価が上がった理由を、この数字だけで決めつけることはできないでしょう。価格の変更なのか、注文の組み合わせが変わったのか。会社の説明と合わせて確かめたいところです。

次に見たいのは、利益です。

ここまでの数字は、1〜9月の既存店の動きでした。一方で、会社としてどれだけ利益を残したかは、対象も期間も異なる連結決算で確認します。

2026年1〜6月の連結決算では、売上高は前年同期比0.4%増、営業利益は15.2%増でした。営業利益とは、売上から原価や販売・管理にかかる費用を差し引いた、本業のもうけです。

小幅な増収に対して、営業利益は大きく伸びています。この結果を、私は前向きに受け止めています。

それでも、改善の理由やこれからも続くかまで分かったつもりにはなりたくありません。原価の割合がどう変わったのか。費用や投資の負担が変わったとき、利益はどう動くのか。次の決算でも確かめたいと思っています。

配当についても同じです。

私は、配当を受け取れることだけで安心したつもりにはなりたくありません。利益や資金の状況と釣り合っているかを合わせて見たいです。

採用の知らせを喜びながら、保有する理由は事業の数字でも確かめていく。私はそうありたいと考えています。

期待を持ちながら、判断を急がない

新TOPIXに海外投資家の関心が集まることにも、期待はしています。ただ、その期待を前提に投資判断を変えるつもりはありません。

私の資産形成の土台は、広く分散された低コストのインデックス投資です。個別株は、その土台の上で、目的と比率を意識して持つものだと考えています。

うれしいニュースが出たときほど、買い増しや資金配分を勢いで決めないようにしたいです。

私は、うれしいニュースを喜ぶ気持ちまで抑えたくはありません。

ただ、その気持ちに家計や資金配分を引っ張られることには慣れたくないのです。指数に選ばれたことを結論にせず、企業の事業と自分の投資目的を確かめ続ける。その姿勢を守りたいと思っています。

注意書き

本記事は、筆者の考えを整理したものです。特定の投資行動、金融商品、銘柄の購入や売却を勧めるものではありません。投資には元本割れの可能性があります。投資判断は、ご自身の資産状況、収入、生活費、将来の支出、リスク許容度などに合わせて行ってください。制度の詳細は、日本取引所グループなどが出している最新の公式情報を確認してください。

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