以前、投資を続けるための家計管理として、固定費の見直しに触れました。携帯料金や使っていないサービスと並んで挙げたのが、保険です。
保険には、安心のために結構なお金をかけている人もいると思います。私も保険について学ぶ中で、何のために入るのかを考え直しました。
今の私にとって、保険は「何となく不安だから入っておくもの」ではありません。起こる可能性は低くても、起きたら生活が立ち行かなくなるような、大きな損失に備えるものです。
もちろん、どんな出来事を「生活が立ち行かなくなる」と考えるかは人によって違います。ここから書くのは、すべての人に当てはまる正解ではなく、私が自分の家計で選んだ考え方です。
安心を買う前に、何に備えるかを考える
保険料を払うと、備えができたように感じます。それは大切な安心でもあります。
ただ、保険を増やすほど毎月の支出も増えます。病気、けが、死亡、住まいの被害など、心配なことを一つずつ保険で覆おうとすると、家計への負担は小さくありません。
そこで私が考えるようになったのは、「その出来事が起きたとき、貯蓄や公的な保障で対応できるか」ということです。公的医療保険には医療費の自己負担を抑える仕組みがありますが、それだけで誰もが十分とは限りません。特に子どもがいる場合は注意が必要です。
小さな損失まで、すべて保険で備える必要はあるのか。反対に、自分のお金だけでは受け止めきれない損失は何か。私はその境目を意識するようになりました。
私が残した保険
見直した結果、私が残したのは、住居の火災保険と、私が亡くなったときに子どもたちへ残せる掛け捨ての死亡保険です。
掛け捨てとは、保障期間中に保険金を受け取る事由が起きなければ、基本的に支払った保険料が戻らないタイプの保険です。「戻らないなら損」と考えることもできます。それでも私は、貯蓄を増やす手段ではなく、必要な期間に大きな損失へ備えるために選んでいます。
住まいに大きな被害が出たときの負担も、私にとっては自分のお金だけで簡単に引き受けられるものではありません。だから、火災保険は残しています。
それ以外の保険は、私の家計と必要な保障を考えて、すべてやめました。これは「ほかの保険は誰にも必要ない」という意味ではありません。私には残す理由が見つからなかった、という個人の判断です。
学資保険は利率を計算して見直した
以前は、教育費に備えるために学資保険にも入っていました。「子どものために準備するお金」という目的は、今も変わりません。
でも、支払う保険料と、将来受け取る金額や時期を並べ、実際の利率を計算してみると、私が思っていたよりも低いものでした。その結果、加入していた学資保険はすべて解約しました。
ここで伝えたいのは、学資保険なら必ず利率が低い、という話ではありません。商品や契約した時期、保障の内容によって条件は違います。また、満期まで続けた場合の受取額と、途中で解約した場合に戻るお金は別です。解約時期によっては、払い込んだ保険料より少ない額しか戻らないこともありますが私の場合は元本割れしてでも投資に回したほうが将来的にいいと考えました。
だから、今加入している人に「すぐ解約したほうがいい」とは言えません。私の場合は、保障も含めて契約内容を確認し、これからの教育費の備え方を考えたうえで解約を選びました。
貯蓄と保障を、私は分けて考えたい
貯蓄型保険には、保障を持ちながらお金を積み立てられるという特徴があります。その仕組みに安心を感じる人もいると思います。
一方で私は、保障と資産形成を一つの商品にまとめるより、必要な保障には保険を使い、お金を準備する方法は別に考えたいです。貯蓄型保険を運用目的で勧められても、私は選びません。
理由は、支払う保険料のうち何が保障や費用に充てられ、将来いくら受け取れるのかを、よく確かめたいからです。特に運用を伴う保険では、費用や解約時の条件が結果に影響します。たとえば外貨建て保険について、金融庁は、早期の解約では受取額が払込額を下回る場合が多いと説明しています。
私は「貯蓄型保険は薄い保証で手数料の高い投資信託」と考えており、資産形成の方法としては勧めません。
見直したお金を、どう使うか
保険を減らせば、その分だけ家計の固定費は下がります。でも、浮いたお金をすべて投資に回すことが目的ではありません。
まずは普段の生活に必要なお金と、急な出費に備えるお金を確保する。そのうえで余裕があれば、私は長期・積立・分散を基本に、資産形成に回すことを考えます。投資には値下がりがあり、必要なときに取り崩せば損失が出る可能性もあります。
保険を見直すことは、安心を捨てることではないと思います。何を保険で守り、何を自分のお金で備えるか。その役割を、自分の暮らしに合わせて決め直すことです。
私は火災保険と掛け捨ての死亡保険を残しました。同じ結論にならなくても構いません。この記事が、今払っている保険料の先に「どんな備えがあるのか」を確かめるきっかけになればうれしいです。
注意書き
この記事は筆者個人の保険の考え方と家計管理の経験をまとめたものです。保険の加入・解約や投資判断は、ご自身の家計、必要な保障、契約条件に応じて行ってください。投資には元本割れの可能性があります。


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