株価が下がると、気持ちも揺れる
投資を続けていれば、保有している商品の価格が下がる日があります。下落が何日も続くと、「このまま持っていていいのだろうか」と気になるものです。
生活のために働いて得たお金を投じているのですから、不安になるのは自然なことだと思います。私も、値動きが気にならない人でいようとは思いません。
ただ、私がはっきり決めておきたいことがあります。株価が下がったという理由だけでは、売らない。
価格が下がったことと、その投資先を持つ理由がなくなったことは、同じではないからです。気持ちが揺れたときほど、売るか持つかを急いで決める前に、何が変わったのかを確かめたいと思います。
値下がりと、保有理由の変化を分ける
私が投資の基本にしているのは、生活に必要なお金を確保したうえで、長期・積立・分散を続けることです。
長く投資するつもりで選んだ商品なら、途中の値下がりも引き受ける必要があります。価格が下がるたびに売ってしまえば、長期で持つという当初の方針から、自分で離れてしまいます。
とくに、幅広い企業に分散して投資するインデックス商品では、日々のニュースを一つ見て、すぐに保有方針を変えないようにしたいです。悪いニュースも、先行きへの期待も、価格にはさまざまな形で表れます。今起きている下落がいつ終わるかを、私には言い当てられません。
だからこそ、下がった日に売買の正解を探すより、購入時に決めた目的に戻ります。このお金はいつ使う予定なのか。生活費とは分けられているか。投資先は十分に分散されているか。その答えが変わっていなければ、私は不安だけを理由に売らず、決めた積立を続けたいです。
「売らない」は、値下がりを見ないふりをすることではありません。短期の値動きと、自分の投資方針を分けて考えることです。
個別株は、買った理由を確かめる
個別株や特定の業界に集中した商品は、幅広く分散された商品と同じようには考えられません。
会社の業績や財務の状態が変わったのか。将来に期待していた事業は、今も見込めるのか。それとも、業績より先に株価への期待だけが大きくなっていたのか。下落したときには、価格の動きだけでなく、こうした点も確認したいです。
たとえば、購入時には「この事業が伸びる」と考えていたのに、その前提が大きく崩れたとします。その場合は、株価が下がったから売るのではなく、持ち続ける理由が変わったから見直すことになります。
反対に、価格は下がっていても、購入時の考えに大きな変化が見つからない場合もあります。それなら、値下がりだけを理由に慌てて手放す必要はないと私は考えます。
もちろん、理由を調べれば必ず答えが出るわけではありません。下落には複数の要因が重なりますし、将来の業績を確実に見通すこともできません。それでも、「下がって怖い」という気持ちと、「持つ理由が変わった」という判断は、分けておきたいのです。
不安が強いなら、金額も見直す
投資先について調べても、値動きが気になって生活に支障を感じるほどなら、別の問いも必要だと思います。
その商品に、無理のない金額で投資できているか。近いうちに使うお金まで入れていないか。一つの投資先が、資産の中で大きくなりすぎていないか。
投資先の見通しが悪くなくても、保有額が自分にとって大きすぎることはあります。その場合に金額や資産配分を見直すのは、下落に負けたからではありません。今後も落ち着いて投資を続けるための調整です。
また、企業の情報を調べる時間や、自分に合うかどうかも考えたいところです。個別株を十分に調べられないなら、無理に持ち続けたり、次々と買い増したりする必要はありません。私自身、理解できる範囲で投資することを忘れたくないと思います。
売らないために、最初から備える
株価が下がってから「絶対に売らない」と自分に言い聞かせるだけでは、苦しくなることがあります。下落に耐える準備は、買う前から始まっているはずです。
生活に必要なお金を投資に回さない。長く使う予定のない余裕資金で取り組む。一つの商品や業界に偏りすぎない。そうしておけば、値下がりした日に急いでお金を引き出さなければならない状況を、少しでも避けられます。
私が守りたいのは、「何があっても売らない」という意地ではありません。不安に押されて、理由も確かめないまま売らないことです。
価格が下がったら、まず購入時の考えと今の事実を比べる。生活費や資産配分も確認する。それでも保有する理由が変わっていなければ、私は持ち続けます。下落のたびに自分の方針を手放すことには、慣れたくありません。
注意書き
この記事は筆者個人の考えであり、特定の商品の売買を勧めるものではありません。投資には元本割れの可能性があります。投資判断は、生活費や資産状況に応じてご自身で行ってください。


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