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  • 新NISAを続けて感じたこと  数字より先に動く「心」の話

    新NISAを続けて感じたこと  数字より先に動く「心」の話

    きっかけは一冊の本

    積立を始めたきっかけは、書店で見かけた一冊の本でした。厚切りジェイソンさんが書いた「お金の増やし方」という本です。お笑いタレントとして活動しながら、IT企業の役員も務めているという、少し意外な肩書きを持つ方が、データを示しながらお金の話をシンプルに語っている内容でした。

    長期・積立・分散・低コスト。難しい言葉ではなく、誰にでもできそうな形で書かれていたことが、当時の私には合っていたのだと思います。読み終えたあと、深く考えすぎる前に、まずやってみようという気持ちになりました。

    何も変わらないように見えた日々

    2021年ごろ、米国全体に広く分散して投資できる投資信託を、毎月5万円ずつ積み立てる設定をしました。

    正直なところ、始めてしばらくは「増えている実感」はほとんどありませんでした。数字を見ても、大きく増えているようには見えず、地味な日々が続きました。

    それでも、積立の設定を変えたり止めたりはしませんでした。理由は単純で、設定を変更すること自体が少し手間に感じられたからです。今振り返ると、この「面倒だからそのままにしていた」という消極的な理由が、結果的に続けることにつながっていたのかもしれません。

    特定口座だったことに気づいた日

    ある時、自分が積み立てていた口座が、非課税のNISA口座ではなく、通常の課税口座である特定口座だったことに気づきました。

    慌てて確認すると、特定口座で保有していた投資信託は、そのままNISA口座に移すことができない仕組みになっていることが分かりました。非課税の枠を使うには、一度売却してから、あらためてNISA口座で買い直す必要があるということでした。

    この時は、知らずに続けていたことへの反省と、早めに気づけたことへの安心が、両方ありました。仕組みを正しく理解していなかった自分を振り返るきっかけになった出来事です。

    目を疑った日のこと

    口座を切り替えたあとも、積立自体は特別なことをせず、淡々と続けていました。

    2023年の4月ごろから、資産額の増え方が、それまでとは違う速さになっていったのを覚えています。毎月の記録を見るたびに、本当にこの数字で合っているのかと、何度も見返したくらいでした。

    ただ、その時にも思ったのは、この増え方がずっと続くとは限らないということです。上がる時期があれば、下がる時期も必ずあります。だからこそ、この一時期の伸びに気を大きくしすぎないようにしようと、自分に言い聞かせていました。

    ケアの現場で働くなかで思うこと

    特養で働いていると、「今の状態がこのまま続く」とは限らないことを、日々の中で感じます。

    穏やかに過ごされていた方の様子が変わることもあれば、心配していたことが、思いのほか落ち着いて過ぎていくこともあります。先のことを断定できないという感覚は、投資を続けるなかで感じることと、どこか似ている気がします。

    上がるとも下がるとも、私には言い切れません。だからこそ、短期の結果に賭けるのではなく、時間をかけて備えていく方法を、これからも選び続けたいと思っています。

    迷いながら続けていく

    積立を始めてからのことを振り返ると、知識が先にあったわけではなく、まず動いてみて、あとから理解が追いついてきたことが多かったように思います。

    特定口座のまま放置していたことも、今思えば反省点です。それでも、完璧な準備ができるまで待っていたら、今も何も始めていなかったかもしれません。

    これからも、増えた日も減った日も、そして気づいた失敗も、正直に記録していきたいと思います。